バットマン・ビギンズ(監督:クリストファー・ノーラン)★★★★★
監督が違えばこれほど違うのかと驚嘆する。監督はメメントで注目を集め、インソムニアでメジャーデビューしたクリストファー・ノーラン。脚本もこの人。トムクルーズの意見を聞きすぎてなんだかよく分からなくなってしまった「宇宙戦争」。長年のファンのための「エピソード3」。そして大人のための「ビギンズ」ということか。3作のなかでは最も良い出来。
第一作は、ティム・バートンが子供の世界を暗いタッチで描いてマニアの賞賛を集めた。建築的にはゴッサム・シティのデザインを高松伸(現京都大学教授)が担当して話題を集めた。続編は良くも悪くもこの作品の呪縛から逃れられず、子供向けのエンターテイメントにもなりきれずに縮小再生産され、ジリ貧の状態だったのだが、この作品にて見事に大人のエンターテイメントとして再生した。
基本的には脚本がすばらしい。なぜバットマンが誕生したのか? という問にまじめに抜けなく応えている。主演のクリスチャン・ベールもマイケル・キートンほど暗くなく好演。脇を固めるモーガン・フリーマンもマイケル・ケインもリーアム・ニーソンも良い味を出している。名優がはまっている映画は基本的に良い映画だ(前作のミスターフリーズなんかはひどいもんだった)。懐かしいルドガー・ハウアーも出ています。刑事役のゲイリー・オールドマンなんか劇中は気づきかず、クレジットで気付いたくらい控えめ(ちょっと痩せ過ぎじゃないか)。
エンディングではちゃんと第一作に続くおまけ付きでツボを押さえている。この組み合わせでもう一度第一作から撮り直してみて欲しいと思ってしまう映画でした。
追記
エンディング近くに、モノレールがビルの地下に脱線してつっこむというシーンがあります。私自身は直接関係は無かったのですが、兵庫の事故を思い出して心が痛みました。関係者は見るのを控えた方が無難かも知れません。
クリストファー・ノーランは素晴らしい監督だということが判りました・・バットマン・ビギンズ
旧バットマンシリーズは、やればやるほど駄作になっていき、もう二度とバットマンなんてあり得ないだろうと思わせて8年・・・アクション映画などとは無縁のクリストファー…
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