初夏のゴルフ

ここ数年、一年に一度ほどゴルフを続けている。続けているというほどの事もない。ただ、気の置けない友人達と、競うわけでもなく、気を使うわけでもないゴルフをしているだけだ。
ゴルフをしていると、むかし母が言った「ゴルフなんか、最低の環境破壊や!」という言葉を思い出してしまう。環境系の学者としてこのセリフはかなり辛い。もとは宅地やオフィスだったなんてゴルフ場は、見たことがない。山を切り崩し、池を埋め、田畑を殺してゴルフ場は作られるものだ。昔の記憶で定かではないが、実家で建築家か都市計画家か、もしくは大学か、そこいら辺の連中が、バブル期に開発されうち捨てられたゴルフ場を、どう活かすかについての展示会があった。「そんなもん、森も戻したらええねん!」というようなのが母の言い分だったように記憶しているが、「それでは建築家の仕事にならない」というのが、建築家の父の言い分だったように思う。どちらの言い分に説得力があるのか、それは明らかなのだが、父と同じ建築を志したものとしては、父の言い分も今となっては充分理解できる。建築は「建ててなんぼ」の世界なのだ。しかし世が成熟し、そうそう「建ててなんぼ」と言っていられないのも事実である。これを見越して環境の分野に進んだといえば、言い過ぎかも知れないが、どちらかといえば、「森に戻せばええねん!」とバッサリと切り捨てた、母の言い分に強い共感を抱いていたからかも知れない。
環境問題を扱う学者の端くれがゴルフをやるなんの言い訳にもなっていないが、先日一緒にゴルフをした同僚の先生が、
「韓国の先生と日本でゴルフをしたとき、その先生が驚いておられた。韓国のゴルフ場では、虫を全く見かけない。それにひき替え日本のゴルフ場では、色んな虫を見かける」
と。韓国の殺虫剤三昧のゴルフ場に比べれば、日本は幾分なりとも環境調和的ということだろう。しかし、開発前にそこにいた生物数と比較すれば、それはもう桁が何桁も違うオーダーであることは間違いない。そんなことを考えながら、ゴルフをしてしまうのも、破滅を免れない人間の性ということか・・・・。
言い訳がましいが、倒産したゴルフ場は ”そんげなもん、森に戻したらよか!”  ということで。

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